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  「茶坊主」渡辺のこだわりの東方美人茶収穫体験記

  ~東方美人台湾茶の産地、新竹縣蛾眉郷七星村を訪問~

東方美人茶の産地は秘境

人里はなれた自然の中

  東方美人茶は限られた地域で生産されています。今回は代表的な産地、新竹縣蛾眉郷を訪問しました。


20070509蛾眉郷東方美人 138.jpg蛾眉郷七星村の入り口です。
 台北からバスを乗り継ぎ、2時間ほどで、途中の竹東まで行きましたが、公共の交通機関はここで終わりです。竹東からはタクシーで2時間、そんな山間部に東方美人茶の産地、七星村はありました。








20070509蛾眉郷東方美人 103.jpg農園の周囲は人家はなく、山の奥です。今回、訪問した張月璘さんの佛山純有機休閑農園は、周囲は人家もない、本当に“山奥”というようなところにありました。住所だけを頼りにいったのですが、竹東のタクシーの運転手さんも知らず、七星村役場で聞いて、ようやく場所がわかるようところで、結局、七星村についてから、更に車で1時間近くの時間がかかりました。









20070509蛾眉郷東方美人 118.jpg佛山純有機休閑農園
自然の中に一件だけある、張さんの農園はとても、空気がとても緑の香りを感じ、思いっきり深呼吸して、気持ちがとてもスッキリしました。












20070509蛾眉郷東方美人 107.jpg張月璘さん  







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20070509蛾眉郷東方美人 134.jpg左から張さんのお父さん、月璘さん、渡辺



以前に、この張さんの農園は、以前、テレビ朝日の番組「素敵な宇宙船地球号」で放映されました。








自然のままの姿の東方美人茶の畑

畑というよりは、原野

20070509蛾眉郷東方美人 065.jpg到着し、早速東方美人茶の畑に連れて行ってもらいました。そこに広がる風景は、今までの茶畑に対するイメージとは程遠いものでした。茶畑といえば、雑草もなくきれいに整備されているというイメージがあったのですが、東方美人茶の葉竹は、草や木が覆い茂り、てんとう虫や蝶が飛び回る、まるで熱帯のジャングルのようでした。
「これは、畑なの~?」と思わず口にしてしまうほどでした。







20070509蛾眉郷東方美人 061.jpg「こんな雑然とした畑から、あれだけの美味しい東方美人茶が、どのようにしてできるのだろう」こんな疑問が頭をよぎりました。
 しかし、その疑問は、ほどなく解消しました。この雑然とした畑こそが、東方美人茶の美味しさの源泉だったのです。

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最大の特徴は「農薬を使用せずに生産される」

植物も昆虫も元気で生き生きしたパワフルな姿

自然そのままの畑

20070509蛾眉郷東方美人 062.jpg東方美人茶の生産には、本来、お茶農家泣かせの害虫とされているヨコバイの一種ウンカという昆虫が深くかかわっています。「えっ?虫がかかわっているって?」という声が聞こえてきそうですが、実はそうなのです。
ウンカはセミの仲間の昆虫ですが、実はこの昆虫は大変グルメで、茶葉の新芽の一番美味しいところだけを狙い撃ちしてかじるのです。
通常であれば、新芽の一番美味しいところをかじられてしまうと、そのお茶は商品にはならないのですが、東方美人茶の美味しさの秘密は、まさにここにあるのです。

限られた新芽のみが東方美人になる

20070509蛾眉郷東方美人 072.jpgウンカがかじった茶葉からはポリフェノールの一種である成分が分泌されるのです。このポリフェノールは、ウンカの天敵であるクモを呼ぶために、茶葉が発する香りのSOS信号なのです。このポリフェノールこそが東方美人茶の秘密なのです。ポリフェノールを分泌した茶葉は、他の茶葉とは異なり、色が変色します。写真のように新芽は大変小さく、発見しづらい大きさです。ここからは、茶葉を摘む職人さんの技が大切なのです。ウンカのかじった茶葉を発見し、指先で丁寧に摘み取ります。この作業は大変ですが、ここで、美味しい東方美人茶はこの新芽がキーとなるのです。


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希少な茶葉

渡辺茶摘体験

茶葉を探すのが大変!

20070509蛾眉郷東方美人 089.jpg私も茶摘を体験してみましたが、小さな新芽は、ひとつみつけるのもやっとという状況でした。しかし、ベテランの張さんは、私が四苦八苦しているのを横目に、次々と新芽を摘んでいくのでした。もし、私が一人で東方美人茶を作ったとしたら、途方もない時間がかかるかもしれませんね。しかし、実際には、新芽を収穫できるタイミングは短く、ゆっくりと時間をかけて作業するというわけにはいきません。通常の台湾茶は四季と通じて収穫できますが、東方美人茶は新芽の季節の6月にしか収穫できないないのです。東方美人茶は希少性の高いお茶といわれていますが、それは収穫時期が短いうえに、ウンカががじった美味しい新芽に限られているからなのです。

せっかく摘んだ茶葉も四分の一に!

20070509蛾眉郷東方美人 040.jpg茶葉を摘み取ったら、次は発酵させてお茶にするのですが、その過程で茶葉の重さは四分の一以下になるそうです。
例えば、一杯の東方美人茶を飲むときに5gのお茶を使用するのであれば、20g以上の茶葉を摘み取らなければならないことになります。他の台湾茶のように十分に成長した茶葉を摘み取るのとは違い、東方美人茶の場合は小さな新芽に限られるので、20gを収穫するだけでも大変な労力が必要となります。新芽ひとつを見つけるのにも四苦八苦した私からすると、本当に気の遠くなるような話です。
 
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蛾眉郷東方美人茶職人の製造工程~発酵~


「自然と人の奇跡の合作」東方美人茶

とても手がかかるお茶なんですね

20070509蛾眉郷東方美人 027.jpgウンカが食べたおいしい新芽は、一つ一つ丁寧に人の手によって摘み取られ、発酵させることによって東方美人に生まれ変わります。この発酵作業も、非常に手間のかかるものです。発酵を促進するために90分おきに茶葉をならさなければならず、繁忙期は朝の5時から深夜の0時まで、ずっとこの作業を繰り返すそうです。東方美人は、「自然の力と人の手によって作られる奇跡の合作」ともいわれるのですが、その所以はここにあります。

お茶の葉には作り手たちの気持ちがこめられています。

20070509蛾眉郷東方美人 124.jpg心地よい疲労?のあとに、張さんに東方美人茶を入れていただきました。いつ飲んでもおいしい東方美人茶ですが、東方美人茶ができる工程を実際にみて、体験した後なので、いつもよりもおいしく、そして感動しながらお茶をいただきました。
お茶は人が丹精をこめて作ることによって、その味や香りが大きく変わってしまいます。茶摘から発酵、そしてお茶ができあがるまでの丁寧な作業をみて、東方美人茶がおいしい理由に納得するとともに、その作業がいかに大変であるかということを実感したのでした。。。


東方美人茶の収穫の時期は、非常に限られているのは先にお話しましたが、少し詳しく説明すると、台湾の梅雨が明ける6月5,6日ごろ、「芒種」の前後二週間くらいに限定されてしまうのです。

芒種(ぼうしゅ)は、二十四節気の1つのことをいい、稲や麦など"穂が出る穀物の種を蒔く"という意味です。ちょうど梅雨に入る頃で、少し蒸し暑くじめじめする時期です。
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東方美人茶にまつわるこぼれ話

東方美人は「ホラ吹き茶」?

もともとは粗悪品だったお茶

  ウンカがかじった茶葉からつくられる東方美人は、もともとは商品にはならなかったお茶でした。だからといって、そのまま捨てるのももったいないので、仕方なく農家の人たちが自分たちで飲んでいたといいます。
そんな時、当時台湾にいたイギリスのお茶業者があまりの香りのよさに、一体何を飲んでいるのかと興味をひかれ、実際に飲んでみると、とても美味しいので高く買ってくれたそうです。
真偽のほどは定かではありませんが、「家にある茶葉すべて買うから持ってきなさい」といわれ、茶葉を売った農家の娘が「あのお茶、高値で売れたんだよ!」とよろこんで家族に話すと、「何をそんなバカなことを言うの、全くホラ吹きだねえ」といったやり取りがあったそうです。そのため、最近でこそほとんど耳にしなくなったそうですが、台湾の中では東方美人のことを「ホラ吹き茶」と呼んでいた地域も、かつてはあったそうです。

おいしさを決める「発酵度」

  口にした瞬間「紅茶?」と思うような味わいの東方美人ですが、実は東方美人は烏龍茶の一種です。
代表的なお茶を茶葉の発酵度でみると、紅茶は完全発酵、ウーロン茶の発酵度は約15~70%とされていますが、東方美人の発酵度は約70%で、完全発酵させる直前に発酵を止めてしまいます。
ちなみに、歴史上では、まったく発酵しない緑茶が最初に登場し、続いて完全発酵の紅茶が誕生しました。その間の半発酵の烏龍茶は歴史的には一番新しいのです。烏龍茶というと、とても古くからあるようなイメージがありますが、実は一番新しいのです。
 東方美人の話に戻すと、単に発酵度が高いだけでは繊細な風味は出せません。東方美人の持つ独特の風味は、発酵度約70%だからこそ生まれるのです。

高級茶「東方美人」の驚きの価格

ヨーロッパでは、東洋のシャンパン「Oriental Beauty」と呼ばれるなど、東方美人は世界的に高い人気を集めています。また、東方美人は、台湾の中でも新竹地区という限られた地域のみしか生産されていないことから、希少性が高く、高価なお茶としても知られています。
かつて、現地台湾のオークションでは、最高級クラスの東方美人100グラムに、なんと60万円という高値がついたこともあるほどです。
しかし、東方美人といっても、こうした高値を付けるものばかりではありません。最高級クラスの東方美人と比べると、確かに風味は若干劣るかもしれませんが、毎日でも気軽に、しかも東方美人の風味を十分に堪能できるような手ごろな価格の茶葉も多くあります。
その一方で、残念ながら、最近では「東方美人」を名乗ったニセモノのお茶を目にすることがありますので、購入する際には、十分に注意してください(ご興味のある方には、こっそりと見分け方をお教えします)。
しかし、見方をかえると「ニセモノ」が流通するということは、東方美人がそれだけ多くの方々から愛されるお茶であることの証といえるかもしれません。



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